2.2 メール

Evolutionのメールコンポーネントは、複数のアカウントをさまざまな形式で動作させることができます。検索結果の表示や迷惑メール選別のための仮想フォルダなど、便利な機能を提供します。アプリケーションの設定は、[編集]+[初期設定]の順に選択します。

2.2.1 他のメールプログラムからの電子メールのインポート

Netscapeのような他の電子メールプログラムからメールをインポートするには、[ファイル]+[インポート]の順に選択します。mbox形式の場合は、[ファイル単体をインポートする]を選択します。Netscapeからインポートする場合は、[以前のバージョンからデータとその設定をインポートする]を選択します。KMailなどのmaildir形式を使用しているプログラムのデータを処理するには、そのメールのディレクトリにアクセスするためのアカウントを設定します。

2.2.2 アカウントの設定

Evolutionは、複数のメールアカウントから電子メールを取得できます。電子メールを送信する際に使用するアカウントは、メッセージを作成する際に選択できます。メールアカウントの設定は、[編集]+[初期設定]+[メールアカウント]の順に選択します。既存のアカウント設定を変更するには、そのアカウントを選択し、[編集]をクリックします。アカウントを削除するには、そのアカウントを選択し、[削除]をクリックします。

新しいアカウントを追加するには、[追加]をクリックします。これを選択すると、設定アシスタントが起動されます。[次へ]をクリックしてこれを使用します。フィールドに名前と電子メールアドレスを入力します。必要に応じて、他の情報を入力します。メール作成時にこのアカウントを使用するには、[これをデフォルトのアカウントにする]をオンにします。[次へ]をクリックします。

[サーバ種別]で、このアドレスに着信する電子メールの適切な形式を選択します。リモートサーバから電子メールをダウンロードする場合、[POP]は最も一般的な形式です。[IMAP]は、特別なサーバ上に存在するメールフォルダと組み合わせた場合に機能します。この情報は、使用中のISPまたはサーバの管理者から入手してください。[サーバ種別]を選択すると、他の関連フィールドが表示されるので、それらに値を入力します。作業が完了したら、[次へ]をクリックします。使用できる場合は、必要な[返信オプション]を選択します。[次へ]をクリックします。

次に、メール配信オプションを設定します。ローカルシステムへ発信電子メールを送信する場合は、[Sendmail]を選択します。リモートサーバを使用する場合は、[SMTP]を選択します。詳細情報は、使用中の ISP またはサーバの管理者から入手してください。SMTPを使用する場合は、選択後に表示されるフィールドに値を入力します。作業が完了したら、[次へ]をクリックします。

デフォルトでは、アカウントを識別する名前として、電子メールアドレスが使用されます。必要に応じて、他の名前を入力します。[次へ]をクリックします。[適用]をクリックしてアカウントの設定を保存します。

あるアカウントを、電子メールを送信するためのデフォルトアカウントにするには、該当のアカウントを選択し、[デフォルト]をクリックします。あるアカウントでの電子メールの取得を無効にするには、そのアカウントを選択し、[無効]をクリックします。無効にしたアカウントは、送信時に引き続き使用することもできますが、そのアカウント宛の着信電子メールがチェックされることはありません。必要に応じて、[有効]を使用し、そのアカウントを再び有効にすることもできます。

2.2.3 メッセージの作成

新しいメッセージを作成するには、[新規]+[メッセージ]の順にクリックします。メッセージに返信または転送する場合も、同じメッセージエディタが起動します。[差出人:]の右隣のリストボックスで、メッセージの送信元として使用するアカウントを選択します。[宛先]フィールドに、電子メールアドレス全体を入力するか、アドレス帳に入力されている氏名またはアドレスの一部を入力します。入力した文字に一致する項目がアドレス帳の中で見つかった場合、選択リストが表示されます。希望の連絡先をクリックします。入力に一致する項目が見つからなかった場合は、最後まで入力します。アドレス帳から宛先を直接選択するには、[宛先:]または[Cc:]をクリックします。

Evolutionでは、電子メールをプレーンテキストまたはHTML形式で送信できます。HTML形式のメールにするには、ツールバーで[フォーマット]を選択します。添付ファイルを送信するには、[添付]を選択するか、[挿入]+[ファイルの添付...]の順に選択します。

メッセージを送信するには、[送信]をクリックします。すぐに送信する準備ができていない場合は、[ファイル]メニューの他の項目を選択します。たとえば、[草案の保存]を選択して、後で送信します。

2.2.4 暗号化された電子メールと署名

Evolutionは、PGPによる電子メールの暗号化をサポートしています。電子メールに署名すること、および署名済みの電子メールメッセージをチェックすることができます。これらの機能を使用するには、gpgまたはKGpgなどの外部アプリケーションを使用して鍵の生成と管理を行います。

電子メールメッセージを送信する前にそのメッセージに署名するには、[セキュリティ]+[PGPサイン]の順に選択します。 [送信]をクリックした時点で、自分の秘密鍵に関連付けられているパスフレーズを要求するダイアログが表示されます。該当するパスフレーズを入力し、[OK]をクリックしてそのダイアログを閉じると、署名済みの電子メールが送信されます。これと同じセッション内で、秘密鍵を毎回「ロック解除」することなく、他の電子メールに署名するには、[Remember this password for the remainder of this session (このセッションのリマインダとしてこのパスワードを記憶)] を有効にします。

署名済み電子メールを他のユーザから受信した場合、小さな錠(南京錠)アイコンがメッセージの最後に表示されます。そのアイコンをクリックすると、Evolutionは外部プログラム(gpg)を起動して、署名をチェックします。その署名が正当な場合は、錠前アイコンの隣に、緑のチェックマークが表示されます。その署名が正当でない場合は、破損した錠が表示されます。

電子メールの暗号化と復号化は簡単です。電子メールメッセージを作成した後で、[セキュリティ]+[PGP による暗号化]の順に選択し、次にその電子メールメッセージを送信します。暗号化メッセージを受信した場合、自分の秘密鍵に関連付けられているパスワードを要求するダイアログが表示されます。パスフレーズを入力すると、その電子メールメッセージを復号化できます。

2.2.5 フォルダ

電子メールメッセージをさまざまなフォルダに分類すると、便利になることはよくあります。フォルダのツリーは左側のフレームに表示されます。IMAPを介してメールにアクセスしている場合、このフォルダバーの中にIMAPフォルダも表示されます。POPや他のほとんどの形式では、自分のフォルダはローカルに格納されていて、[このコンピュータ]内で分類されています。

いくつかのフォルダは、デフォルトで用意されています。[受信箱]は、サーバから取得した新しいメッセージを最初に配置する場所です。[送信箱]は、送信済みの電子メールメッセージのコピーを保存する目的で使用されます。[送信トレイ]は、まだ送信されていない電子メールの一時的な格納場所です。オフラインで作業している場合や、発信メールサーバが一時的に到達不可能になっている場合は、このフォルダが役立ちます。[草案箱] は、完成していない電子メールメッセージを保存する目的で使用されます。[ゴミ箱]フォルダは、削除済みアイテムを一時的に格納する目的で使用されます。[ジャンク]は、迷惑メールを選別するためのものです。

新しいフォルダは、[このコンピュータ]の直下に、または既存のフォルダのサブフォルダとして作成できます。必要に応じて、フォルダ階層を細かく作成します。新しいフォルダを作成するには、[ファイル]+[新規]+[メールフォルダ]の順に選択します。[メールフォルダ]ダイアログで、新しいフォルダの名前を入力します。マウスを使用して、新しいフォルダの配置先になる親フォルダを決定します。[OK]をクリックして、このフォルダを閉じます。

メッセージをフォルダへ移動するには、移動するメッセージを選択します。右クリックすると、コンテキストメニューが表示されます。[フォルダへ移動]を選択し、開いたダイアログの中で、移動先フォルダを選択します。[OK]をクリックして、そのメッセージを移動します。元のフォルダ内にあったメッセージのヘッダには抹消線が付き、そのメッセージがフォルダから削除されたことを示します。そのメッセージは、新しいフォルダ内に格納されます。同様の方法で、メッセージをコピーすることもできます。

多数のメッセージを手動で他のフォルダへ移動すると、時間がかかる場合があります。フィルタを使用して、この手順を自動化することもできます。

2.2.6 フィルタ

Evolutionでは、電子メールをフィルタ処理するためのオプションを多数提供しています。フィルタを使用すると、メッセージを特定のフォルダへ移動したり、メッセージを削除することが可能です。フィルタを使用して、メッセージを直接ゴミ箱へ移動することもできます。新しいフィルタを作成するには、2つのオプションがあります。フィルタを完全に新規作成する方法と、フィルタ処理するメッセージに基づいてフィルタを作成する方法です。メーリングリスト宛てに送信されるメッセージをフィルタ処理する場合、後者は役立ちます。

2.2.6.1 フィルタの作成

[ツール]+[フィルタ]の順に選択します。ここで開くダイアログボックスには、既存のフィルタがリストされますが、これらを編集または削除することもできます。新しいフィルタを作成するために、[追加]をクリックします。または、メッセージに基づいてフィルタを作成するには、メッセージを選択してから[ツール]+[メッセージからフィルタの作成]の順に選択します。

[ルール名]に新しいフィルタの名前を入力します。そのフィルタで使用する条件を入力します。使用可能なオプションは、[差出人][宛先][ソースのアカウント][件名][送信日][受信日][ステータス]などです。[以下を含むもの]が最初に表示されているドロップダウンボックスには、[が次のものを含む][が次のものと一致する][が次のものと一致しない]など、さまざまなオプションがあります。適切なオプションを選択します。次に、検索(フィルタ)対象のテキストを入力します。フィルタの条件を追加するには、[追加]をクリックします。フィルタを適用する際に、入力した条件すべてが成立している必要があるか、一部だけでも成立していればよいかを決定するには、[次の条件で実行する]を使用します。

このウィンドウの下側では、フィルタの条件が成立したときに実施されるアクションを決定します。たとえば、メッセージを特定のフォルダへ移動またはコピーすることや、特別な色を割り当てることができます。移動やコピーを行うには、移動またはコピー先のフォルダをクリックして選択します。表示されるフォルダリストから、目的のフォルダを選択します。新しいフォルダを作成するには、]新規]をクリックします。適切なフォルダを選択した後で、[OK]をクリックします。作業が完了したら、[OK]をクリックします。

2.2.6.2 フィルタの適用

[ツール]+[フィルタ]の順に選択したときに開くダイアログ内にリストされている順序に従って、フィルタが適用されます。フィルタの順序は、特定のフィルタを反転表示し、[上る]または[下がる]をクリックすることにより変更できます。作業が完了したら、[OK]をクリックして[フィルタ]ダイアログを閉じます。

フィルタは、新しいメールメッセージすべてに対して適用されます。既にフォルダ内に存在しているメールに対して適用されることはありません。既に受信したメッセージに対してフィルタを適用するには、適用対象のメッセージを選択し、次に[アクション]+[フィルタの適用]の順に選択します。