18.4 Digikamの使用方法

Digikamは、デジタルカメラから写真をダウンロードするKDEのプログラムです。Digikamを初めて実行すると、フォトアルバムを保存する場所を尋ねます。写真のコレクションがすでに含まれているディレクトリを指定した場合、Digikamは各サブフォルダをアルバムとして扱います。

Digikamを起動すると、2つの部分からなるウィンドウが表示されます。ユーザのアルバムは左側に表示され、現在のアルバムの写真は右側に表示されます。図 18.1. 「Digikamのメインウィンドウ」 (↑アプリケーション)を参照してください。

図 18.1 Digikamのメインウィンドウ

Digikamのメインウィンドウ

18.4.1 カメラの設定

Digikam内でカメラを設定するには、[カメラ]+[Add Camera(カメラの追加)]の順に選択します。 最初に、[Auto-Detect]を使用して、カメラの自動検出を試します。この方法が失敗した場合、[追加]を使用して、リストを参照して、使用中のモデルを探します。使用中のカメラモデルがこのリスト内にない場合は、それより古いモデルを試してみます。または[USB/IEEE mass storage camera (USB/IEEE大容量ストレージカメラ)]を使用します。[OK]をクリックして、設定を確定してください。

18.4.2 カメラからの写真ダウンロード

カメラを正しく設定した後に、[カメラ]メニューおよび18.4.1項 「カメラの設定」 (↑アプリケーション)ダイアログ内で指定した名前を使用してカメラを接続します。Digikamはウィンドウを開き、サムネイルのダウンロードを開始し、図 18.2. 「カメラからの写真ダウンロード」 (↑アプリケーション)のようにサムネイルを表示します。1つのイメージを右クリックしてポップアップメニュー開きます。そこには[表示する][プロパティ]および[EXIF Information(EXIF情報)]の表示、[ダウンロード]または[削除]のオプションがイメージに対して用意されています。[Advanced(詳細) >>]をクリックし、名前の変更オプションを選択すると、カメラが提供する情報(EXIF)を取り扱えます。

図 18.2 カメラからの写真ダウンロード

カメラからの写真ダウンロード

名前変更オプションは、ご使用のカメラが有意なファイル名を使用しない場合に便利です。Digikamに自動的に写真名を変更させることができます。固有のプレフィックス、およびオプションとして、日付、時刻、または連番を指定してください。残りの部分はDigikamによって行われます。

左マウスボタンをクリックするか、Ctrlを押しながら個別の写真をクリックすることにより、すべての写真を選択し、ダウンロードの対象にします。選択された写真は、反転色で表示されます。[ダウンロード ]をクリックします。リストからダウンロード先を選択するか、[New Album(新しいアルバム)]を使用して新しいアルバムを作成し、ダウンロード先に選択します。この方法は自動的に、現在の日付をファイル名として提示します。[OK]をクリックして確定し、ダウンロードプロセスを開始します。

18.4.3 情報の入手

写真に関する情報を入手することは難しいことではありません。サムネイルにマウスカーソルを合わせると、ツールのヒントとして小さな要約が表示されます。より詳しい情報を得るには、写真を右クリックし、メニューから[プロパティ]を選択します。[一般][EXIF][Histogram(ヒストグラム)]という3つのタブがあるダイアログボックスが開きます。

[一般]は、名前、タイプ、オーナ、および他の基本的な情報を表示します。より興味深いのは、[EXIF]タブです。カメラは各写真ごとにメタデータを保存します。Digikamはメタデータのプロパティを読み込み、リストに表示します。露光時間、ピクセルの大きさなどについても表示します。選択したリストエントリに関する情報をさらに得るには、Shift-F1を押してください。これにより短いツールのヒントが表示されます。最後のタブ、[Histogram(ヒストグラム)]は、統計情報を表示します。

18.4.4 アルバムの管理

Digikamは、デフォルトで、すべての写真を集める[My Albums(マイアルバム)]を挿入します。後で、それらをサブフォルダに保存できます。アルバムは、ディレクトリレイアウトごと、アルバムプロパティに設定されたコレクション名ごと、アルバムが最初に作成された日付(この日付は各アルバムのプロパティ内でも変更できます)ごとに保存できます。

新しいアルバムを作成するには、次に示すいくつかの方法があります。

  • カメラから新しい写真をアップロードする

  • ツールバーにある[New Album(新しいアルバム)]ボタンをクリックして、新しいアルバムを作成する

  • ハードディスクから写真が保存されている既存のフォルダをインポートする([アルバム]+[インポート]+[Import Folders(フォルダインポート)]の順に選択)

  • [My Albums(マイアルバム)]を右クリックし、[New Album(新しいアルバム)]を選択する

作成を選択して、適切な方法でアルバムを作成すると、ダイアログボックスが表示されます。アルバムにタイトルを付けます。オプションで、コレクションの選択、コメントの挿入、アルバムの日付の選択ができます。コレクションは一般的なラベルごとにアルバムを構成する1つの方法です。このラベルは、[表示する]+[アルバム]+[By Collection(コレクションごと)]の順に選択した場合に使用されます。コメントはメインウィンドウの最上部のバナーに表示されます。アルバムの日付は、[表示する]+[アルバム]+[By Date(日付ごと)]の順に選択した場合に使用されます。

Digikamは、アルバム内の最初の写真を[My Albums(マイアルバム)]リストのプレビューアイコンとして使用します。異なる写真を選択するには、任意の写真を右クリックし、コンテキストメニューから[Set as Album Thumbnail(アルバムサムネイルとして設定)]を選択します。

18.4.5 タグの管理

異なるアルバムの多くの異なる写真を管理することは、手間のかかる場合があります。個々の写真を整理するために、Digikamは[My Tag(マイタグ)]システムを提供します。

たとえば、さまざまな場面で友人のJohnの写真を撮り、それらすべての写真を1つの独立したアルバムに集めるとします。これによりそれらすべての写真を容易に見つけることができます。最初に、[My Tag(マイタグ)]+[People(人々)]の順にクリックし、新しいタグを作成します。コンテキストメニューから、[New Tag(新しいタグ)]を選択します。表示されるダイアログボックス内で、タイトルとして[John]と入力し、オプションでアイコンを設定します。[OK]をクリックして、設定を確定してください。

タグを作成した後に、必要な写真にそのタグを割り当てます。各アルバムを選択し、それぞれの写真を選択します。右クリックし、表示されるメニューから、[Assign Tag(タグの割り当て)]+[People(人々)]+[John]の順に選択します。[My Tags(マイタグ)]の下にあるタグ名に写真をドラッグし、ドロップする方法もあります。必要に応じて、他のアルバムでもこの手順を繰り返します。[My Tags(マイタグ)]+[People(人々)]+[John]の順にクリックしすべての写真を表示します。各写真に1つ以上のタグを割り当てることができます。

タグとコメントを編集するのは面倒な場合があります。この作業を簡単にするには、写真を右クリックし、[Edit Comments & Tags(コメントとタグの編集)]を選択します。これにより、プレビュー、コメントフィールド、タグリストがあるダイアログボックスが開きます。これにより、必要なタグを挿入し、コメントを追加することができます。[Forward(前進)]および[Back(後退)]を使用して、アルバム内を移動できます。[適用する]をクリックして変更を保存し、[OK]をクリックして終了します。

18.4.6 画像コレクションのエクスポート

Digikamには、個人の画像コレクションのアーカイブと公開に役立つ、いくつかのエクスポートオプションがあります。CDやDVDへのアーカイブ(k3bを使う)、HTMLへのエクスポート、リモートギャラリへのエクスポートが行えます。

画像コレクションをCDまたはDVDに保存するには、以下の手順に従います。

  1. [File]+[Export]+[Archive to CD/DVD (CD/DVDへのアーカイブ)]を選択します。

  2. [Create CD/DVD Archive]ダイアログのいくつかのサブメニューで、必要な調整を行います。それから、[OK]をクリックして、書き込みプロセスを開始します。

    1. [Selection]:アルバムおよびタグを選択して、コレクションのうちのどの部分をアーカイブするかを決めます。

    2. [HTML Interface]:画像コレクションをHTMLインタフェ-スを介してアクセスできるようにするか、そしてCD/DVDアーカイブにオートラン機能を追加するかどうかを決めます。コレクションのタイトル、イメージ、フォント、および背景のプロパティを設定してください。

    3. [Media Volume Descriptor]:必要に応じて、ボリュームの記述についての設定を変更します。

    4. [Media Burning]:必要に応じて、書き込みオプションを調整します。

画像コレクションのHTMLエクスポートを作成するには、以下の手順に従います。

  1. [File]+[Export]+[HTML Export]を選択します。

  2. [Create Image Galleries]のいくつかのサブメニューで、必要な調整を行います。完了したら、[OK]をクリックして、ギャラリの作成を開始します。

    1. [Selection]:アルバムおよびタグを選択して、コレクションのうちのどの部分をアーカイブするかを決めます。

    2. [Look]:HTMLギャラリのタイトルと外観を設定します。

    3. [Album]:ディスク上のギャラリの場所と、イメージのサイズ、圧縮、フォーマット、および作成されるギャラリ内に表示されるメタデータの量を決めます。

    4. [Thumbnails]:ターゲットイメージと同様に、ギャラリの操作で使用するサムネイルのサイズ、圧縮、ファイルタイプを指定します。

コレクションをインターネット上の外部イメージギャラリにエクスポートするには、以下の手順に従います。

  1. ギャラリを置く外部Webサイトのアカウントを取得します。

  2. [File]+[Export]+[Export to Remote Gallery]を選択して、必要とされた場合は、外部サイトのURL、ユーザー名、パスワードを入力します。

    Digikamは、指定されたサイトへの接続を確立して、[Gallery Export]というウィンドウを表示します。

  3. ギャラリ内の新しいアルバムの場所を決めます。

  4. [New Album]をクリックして、Digikamから求められたら情報を入力します。

  5. [Add Photos]で、新しいアルバムにイメージをアップロードします。

18.4.7 便利なツール

Digikamには、一部のタスクを簡単にする、いくつかのツールがあります。それらのツールは、[ツール]メニュー内に用意されています。以下に使用できるツールを少し示します。

18.4.7.1 カレンダの作成

誰かを喜ばせたい場合、カスタムカレンダは良い贈り物になることでしょう。[ツール]+[Create Calendar(カレンダの作成)]の順に移動すると、図 18.3. 「カレンダのテンプレートの作成」 (↑アプリケーション)にあるようなウィザードダイアログが開きます。

設定(用紙サイズ、画面のレイアウト、フォントなど)をカスタマイズし、[次へ]をクリックして確定します。これで、年を入力し、使用するイメージを選択できます。[次へ]を再度クリックした後に、概要を確認します。最後に[次へ]をクリックすると、[KDEプリンタ]ダイアログが開きます。ここで、プレビューを表示するか、PDFとして保存するか、または直接印刷するかを指定します。

図 18.3 カレンダのテンプレートの作成

カレンダのテンプレートの作成

18.4.7.2 重複する写真の検出

同じシーンを繰り返し撮ってしまい、一番良い写真だけを保持したい場合があるかもしれません。この場合には、[Find Duplicate(重複の検出)]プラグインを使用することが最善です。

[Tools]+[Find Duplicate Images]を選択します。処理するアルバムまたはタグを選択します。[Method & Cache(方法とキャッシュ)]で、より正確またはより高速な検索方法のどちらかを選択します。[OK]をクリックして確定した後に、Digikamは調査を開始します。

重複する写真を検出した場合、図 18.4. 「検出結果」 (↑アプリケーション)のようなウィンドウ内に結果を表示します。目的とするチェックボックスを有効にすることにより削除する写真を決定し、次に[削除]をクリックします。[閉じる]を使用してウィンドウを終了します。

図 18.4 検出結果

検出結果

18.4.7.3 バッチプロセス

Digikamは、多くのファイルで特定の処理を実行するバッチプロセスも提供します。これにより、名前変更、変換、サイズ変更などさまざまな事柄が処理できます。このバッチプロセスは、[ツール]+[Batch Processes(バッチプロセス)]に用意されています。

18.4.8 Digikamによる基本的なイメージの表示および編集

Digikamには、簡単な画像表示および編集プログラムが含まれています。これは、イメージのサムネイルをダブルクリックすると、自動的に起動します。

このツールを使えば、カメラからダウンロードしたばかりのイメージに対し、基本的な画像編集を行うことができます。イメージの切り抜き、回転、反転、基本的な色調整、様々なカラーフィルタ(カラーイメージを白黒としてエクスポートする、など)、人物写真の赤目除去を行えます。

最も重要なメニューは以下のとおりです。

画像

特定のイメージにコメントを入力し、タグ(カテゴリ)をこのイメージに割り当てるには、[Edit Comments & Tags]を使います。[Properties]を選択すると、このイメージの全般的な情報、EXIF情報、ヒストグラムを表示する3つのタブからなるウィンドウが表示されます。

Fix

このメニューには、デジタル写真で最も必要とされる編集機能のいくつかが含まれています。[Colors]は、すべての基本的な色設定を修正できるサブメニューを表示します。また、写真全体または選択したイメージの一部をぼかしたりシャープにしたりすることもできます。人物写真の赤目を除去するには、左マウスポインタをクリックしたまま、範囲を少しずつ拡大して、顔の目あたりを選択してから、[Red Eye Reduction]を選択し、 目の部分全体を選択したか、それとも目だけを選択したかに応じて、除去の程度を選択します。

Transform

[Transform]メニューでは切り抜き、回転、反転、サイズ変更が行えます。また、[Aspect Ratio Crop]オプションでは、固定された縦横比の切り抜きを作成できます。

フィルタ

カラー写真を白黒に変換する場合、または写真をアンティーク写真のようにしたい場合には、[Filters]メニューの様々なエクスポートオプションから選択してください。

このツールのさらに詳細な説明は、digiKam Image EditorのDigikamのオンラインヘルプにあります。これは、Digikamのメニューバーの[Help]ボタンから開くことができます。

[Tip]高度な画像処理

プロフェッショナルな画像編集は、GIMPで行えます。GIMPの詳細については、第19章 GIMPによるグラフィックスの操作 (↑アプリケーション)を参照してください。