1.4 ターゲットシステムをインストールのためにブートする

基本的に、1.3.7項 「Wake on LAN」1.3.3項 「PXEブート」で説明されているものを別にして、インストール用のブートプロセスをカスタマイズする方法は2とおりあります。デフォルトのブートオプションとFキーを使用することもできますし、インストールブート画面のブートオプションプロンプトを使って、特定のハードウェアでインストールカーネルが必要とするブートオプションを渡すこともできます。

1.4.1 デフォルトのブートオプションを使う

ブートオプションについての詳細は、第1章 YaSTによるインストール (↑起動)ですでに説明されています。

一般に、[Installation]を選択すれば、インストールブートプロセスが開始します。問題が発生した場合は、[インストール—ACPI無効]または[インストール—セーフ設定]を使用します。

インストールプロセスでのトラブルシューティングについての詳細は、9.2項 「インストールの問題」 (↑起動)を参照してください。

1.4.2 Fキーを使う

画面の下部にあるメニューバーには、セットアップで必要になる、いくつかの高度な機能が用意されています。Fキーを使えば、ブートオプションに渡す場合のようにパラメータの詳細な構文について知らなくても、インストールルーチンに渡す付加的なオプションを指定することができます(1.4.3項 「カスタムのブートオプションを使用する」を参照)。

利用可能なオプションについては、次のテーブルを参照してください。

表 1.1 インストール時に使用できるFキー

キー

目的

利用可能なオプション

デフォルト値

F1

ヘルプを表示する

なし

なし

F2

インストール時の言語を選択する

サポートされているすべての言語

English (英語)

F3

インストール時の画面解像度を変更する

  • テキストモード

  • VESA

  • 解像度#1

  • 解像度#2

  • ...

  • デフォルト値は、使用しているグラフィックハードウェアによって異なります。

F4

インストールソースを選択する

  • CD-ROM/DVD

  • SLP

  • FTP

  • HTTP

  • NFS

  • SMB

  • ハードディスク

CD-ROM/DVD

F5

ドライバアップデートディスクを適用する

Driver (ドライバ)

なし

1.4.3 カスタムのブートオプションを使用する

適切なブートオプションのセットを使えば、インストールの手順を容易にすることができます。多くのパラメータは、後ほどlinuxrcルーチンを使って設定することもできますが、ブートオプションを使用するほうが簡単です。いくつかのの自動セットアップでは、ブートオプションをinitrdまたはinfoファイルで設定することもできます。

次のテーブルでは、この章で説明したすべてのインストールシナリオと、ブートに必要なパラメータ、および対応するブートオプションを示します。インストールルーチンに渡すブートオプション文字列を決めるには、このテーブルに表示されている順序で、それらをすべてつなげてください。たとえば次のようになります(すべてを1行で記述します)

install=... netdevice=... hostip=...netmask=... vnc=... vncpassword=...
   

この文字列の中のすべての値(...)は、セットアップに適した値で置き換えてください。

表 1.2 この章で用いられているインストール(ブート)シナリオ

インストールシナリオ

ブートに必要なパラメータ

ブートオプション

第1章 YaSTによるインストール (↑起動)

なし、システムは自動的にブートする

必要なし

1.1.1項 「VNCによる単純なリモートインストール—静的なネットワーク設定」

  • インストールサーバの場所

  • ネットワークデバイス

  • IPアドレス

  • ネットマスク

  • ゲートウェイ

  • VNCの有効化

  • VNCのパスワード

  • install=(nfs,http,​ftp,smb)://path_to_instmedia

  • netdevice=some_netdevice (複数のネットワークデバイスが利用可能な場合にのみ必要)

  • hostip=some_ip

  • netmask=some_netmask

  • gateway=ip_gateway

  • vnc=1

  • vncpassword=some_password

1.1.2項 「VNCによる単純なリモートインストール—DHCPによる動的なネットワーク設定」

  • インストールサーバの場所

  • VNCの有効化

  • VNCのパスワード

  • install=(nfs,http,​ftp,smb)://path_to_instmedia

  • vnc=1

  • vncpassword=some_password

1.1.3項 「VNCによるリモートインストール—PXEブートとWake on LAN」

  • インストールサーバの場所

  • TFTPサーバの場所

  • VNCの有効化

  • VNCのパスワード

適用されない。プロセスはPXEとDHCPによって管理される

1.1.4項 「SSHによる単純なリモートインストール—静的なネットワーク設定」

  • インストールサーバの場所

  • ネットワークデバイス

  • IPアドレス

  • ネットマスク

  • ゲートウェイ

  • SSHの有効化

  • SSHのパスワード

  • install=(nfs,http,​ftp,smb)://path_to_instmedia

  • netdevice=some_netdevice (複数のネットワークデバイスが利用可能な場合にのみ必要)

  • hostip=some_ip

  • netmask=some_netmask

  • gateway=ip_gateway

  • usessh=1

  • sshpassword=some_password

1.1.5項 「SSHによる単純なリモートインストール—DHCPによる動的なネットワーク設定」

  • インストールサーバの場所

  • SSHの有効化

  • SSHのパスワード

  • install=(nfs,http,​ftp,smb)://path_to_instmedia

  • usessh=1

  • sshpassword=some_password

1.1.6項 「SSHによるリモートインストール—PXEブートとWake on LAN」

  • インストールサーバの場所

  • TFTPサーバの場所

  • SSHの有効化

  • SSHのパスワード

適用されない。プロセスはPXEとDHCPによって管理される

[Tip]ティップ

Linuxシステムをブートする際に用いられるlinuxrcのブートオプションについての詳細は、/usr/share/doc/packages/linuxrc/linuxrc.htmlを参照してください。