9.3 YaSTによるブートローダの設定

SUSE Linuxシステムでブートローダを設定する最も簡単な方法は、YaSTのモジュールを使用することです。YaSTコントロールセンターで、[システム]+[ブートローダの設定]の順に選択します。図 9.1. 「YaSTによるブートローダの設定」で説明しているように、システムの現在のブートローダ設定が表示され、設定を変更できます。

図 9.1 YaSTによるブートローダの設定

YaSTによるブートローダの設定

[セクション管理]タブでは、各オペレーティングシステムのブートローダセクションの編集、変更、削除が行えます。オプションを追加するには、[追加]をクリックします。既存のオプションの値を変更するには、マウスで選択してから[Edit]をクリックします。既存のオプションをまったく使用しない場合は、選択して[削除]をクリックします。ブートローダのオプションがよくわからない場合には、まず9.2項 「GRUBによるブート」を読んでください。

[ブートローダのインストール]タブで、タイプ、場所、高度なローダ設定に関する設定を表示および変更できます。

9.3.1 ブートローダのタイプ

[ブートローダのインストール]でブートローダのタイプを設定します。SUSE LinuxのデフォルトのブートローダはGRUBです。LILOを使用するには、以下の手順に従います。

手順 9.1 ブートローダのタイプの変更

  1. [ブートローダのインストール]タブを選択します。

  2. ブートローダについて、[LILO]を選択します。

  3. 表示されるダイアログボックスで、以下のオプションのうち、いずれかを選択します。

    新しい設定を提案する

    YaSTは新しい設定を提案します。

    Convert Current Configuration (現在の設定を変換する)

    YaSTは現在の設定を変換します。設定を変換すると、いくつかの設定内容が失われることがあります。

    Start New Configuration from Scratch (新しい設定を新規に作成する)

    カスタム設定を書き込みます。この動作は、SUSE Linuxのインストール時には利用できません。

    Read Configuration Saved on Disk (ディスクに保存されている設定を読み込む)

    独自の/etc/lilo.confをロードします。この動作は、SUSE Linuxのインストール時には利用できません。

  4. [OK] をクリックして、変更内容を保存します。

  5. メインのダイアログで[完了]をクリックして、変更を適用します。

変換中に、古いGRUB設定はディスクに保存されます。これを使うには、ブートローダのタイプをGRUBに戻し、[Restore Configuration Saved before Conversion]を選択します。この操作は、インストール済みのシステムでのみ実行可能です。

[Note]カスタムのブートローダ

GRUBやLILO以外のブートローダを使用する場合には、[Do Not Install Any Boot Loader]を選択します。このオプションを選択する場合には、あらかじめ、ブートローダのドキュメントを注意深く読んでください。

9.3.2 ブートローダの場所

ブートローダの場所を変更するには、以下の手順に従います。

手順 9.2 ブートローダの場所の変更

  1. [ブートローダのインストール]タブを選択し、[ブートローダの場所]について以下のオプションのうち、いずれかを選択します。

    Master Boot Record of /dev/hdX

    これにより、ディスクのMBRにブートローダがインストールされます。Xは、a、b、cまたはdなどハードディスクを識別します。

    hda => ide0 master 
    hdb => ide0 slave
    hdc => ide1 master 
    hdd => ide1 slave 
           
    Boot Sector of Boot Partition /dev/hdXY

    /bootパーティションのブートセクタです。このオプションは、ハードディスクに複数のオペレーティングシステムをインストールしている場合のデフォルトです。Yはパーティションの番号(1、2、3、4、5など)になります。

    	/dev/hda1
           
    Boot Sector of Root Partition /dev/hdXY

    / (ルート)パーティションのブートセクタです。/bootパーティションが必要でない、またはMBRを使用する必要がない場合以外、これはがデフォルト設定となります。

    Other

    このオプションを選択すれば、手動でブートローダの場所を指定できます。

  2. [完了]をクリックして、変更を適用します。

9.3.3 標準のシステム

デフォルトでブートされるシステムを変更するには、以下の手順に従います。

手順 9.3 標準のシステムの設定

  1. [セクション管理]タブを開きます。

  2. リストから希望のシステムを選択します。

  3. [Set as Default]をクリックします。

  4. [Finish]をクリックして、変更を有効にします。

9.3.4 ブートローダのタイムアウト

ブートローダは、標準のシステムを直ちにブートするわけではありません。タイムアウト中、ブートまたはカーネルパラメータを書き込むシステムを選択できます。ブートローダのタイムアウトを設定するには、以下の手順に従います。

手順 9.4 ブートローダのタイムアウトの変更

  1. [ブートローダのインストール]タブを開きます。

  2. [Boot Loader Options]をクリックします。

  3. [Show Boot Menu]をオンにします。

  4. [ブートメニュー]で、新しい値を入力するか、マウスで矢印キーをクリックするか、またはキーボードの矢印キーを使って、[ブート時]の値を変更します。

  5. [OK]をクリックします。

  6. [完了]をクリックして、変更を保存します。

[タイムアウト後にブートを続行]を無効にして、タイムアウトなしに永久的にブートメニューが表示されるように設定します。

9.3.5 セキュリティ設定

このYaSTモジュールでは、ブートを保護するためのパスワードを設定することもできます。そうすれば、セキュリティに付加的なレベルを追加できます。

手順 9.5 ブートローダパスワードの設定

  1. [ブートローダのインストール]タブを開きます。

  2. [Boot Loader Options]をクリックします。

  3. [パスワードの保護]で、[ パスワードでブートローダを保護する]をオンにして、パスワードを設定します。

  4. [OK]をクリックします。

  5. [完了]をクリックして、変更を保存します。

9.3.6 ディスク順序

コンピュータに複数のハードディスクがある場合、ディスクのブートシーケンスを、マシンのBIOSセットアップと一致するように指定できます(9.2.2項 「device.mapファイル」を参照)。次の手順に従います。

手順 9.6 ディスクの順序の設定

  1. [ブートローダのインストール]タブを開きます。

  2. [Boot Loader Installation Details]をクリックします。

  3. 複数のディスクが表示されている場合には、ディスクを選択してから[上へ]または[下へ]をクリックして、ディスクの表示順を変更します。

  4. [OK] をクリックして、変更内容を保存します。

  5. [完了]をクリックして、変更を保存します。

このモジュールを使えば、マスタブートレコードを汎用のコード(アクティブなパーティションをブートする)で置き換えることもできます。[ディスクシステム領域の更新][ MBRを汎用コードに置換]をクリックします。[ブートローダパーティションを有効にする]を有効にして、ブートローダを含んだパーティションを有効化します。[完了]をクリックして、変更を保存します。